

どうも、yossyです。
「このまま老後も安心して暮らせるのだろうか。」「いったいいくら貯金しておけばいいのだろうか。」あなたは、将来に対してこのような不安を感じたことはありませんか。
わたしも、「今のまま、あと何十年も働いて人生を終えるのかな。貯金はいくらしておけばいいんだろう。このまま、働くだけの人生なんて嫌だな。」と思い、気持ちが暗くなってしまうことがよくあります。
本屋さんを歩いていると、1冊の本が目に入ってきました。「今後は公務員こそ安心できない?公務員なら一生食べていけるんじゃないの?」と疑問に思い、読んでみることにしました。
マーケット感覚を身につけるために行動し、変化を楽しもう。
その理由を、深掘りしていきます。
目次
マーケット感覚を身につけるために行動し、変化を楽しもう。
マーケット感覚とは何だろう。
そもそも、「マーケット感覚」とは、どんなものなのでしょうか。筆者は、”「売れるものに気が付く能力」であり、「価値を認識する能力」(はじめに)”としています。また、”顧客が、市場で価値を取引する場面を、直感的に思い浮かべられる能力(p.14)”とも定義しています。
そして、マーケット感覚は、
一般の会社員から公務員、学者、医者から専業主婦、そしてアーティストからエンジニアに至るまで、金融や営業とは無縁な分野にいる人も含め、すべての人の働き方や生き方に、深く関わってくる能力(はじめに)
引用 「マーケット感覚を身につけよう」
と言っています。

価値に気が付くためには。
では、価値に気が付くためには、つまりマーケット感覚を身につけるためには、どのようにしたらよいのでしょうか。まず、価値とは何かについて考える必要があります。
筆者は、お米とスイカを例に、価値について説明しています。お米は多くの方にとって、主食であり生活必需品です。一方、スイカは夏に食べられたらうれしいですが、お米と比べて必要かと言われればそうでもありません。
もしあなたがお米とスイカ、それぞれ独占状態にあったとしたらどちらも高く売ることができるのでしょうか。賢いあなたであれば、答えは分かりますよね。
そう、Noです。それは、お米は生活必需品だがスイカはなくてもよいからです。生活必需品かどうか、ここにお米とスイカの価値の違いがあります。このように、誰にとって価値があるのかを考えて行動しなければならないのです。
マーケット感覚を身につけるためには。
さて、価値について理解できました。次は、どのようにしてマーケット感覚を身につけるかです。筆者は、次の5つを示しています。
- プライシング能力を身につける。
- インセンティブシステムを理解する。
- 市場に評価される方法を学ぶ。
- 失敗と成功の関係を理解する。
- 市場性の高い環境に身を置く。
プライシング能力を身につける。
プライシング能力とは、”自分の基準で、妥当な価格を判断する(p.147)”ことです。最近は、SNSの普及により、個人で発信が可能になりました。個人の発信に対し、あなたが「ほしい。」と感じれば買うこともあるでしょう。
このように、プライシング能力があると、”「感動させてくれる」「選んでくれる」といった、非伝統的な価値にも気づく(p.146)”ようになるのです。
妥当な価格か判断することは、あなたが物を買うときにも応用できます。あなたは、〇%オフという言葉を目にしてお得だなと思い購入したにもかかわらず、結局使わなかったという体験をしたことがあるのではないでしょうか。
プライシング能力が高まれば、自分の基準で高いか安いかを判断できるようになり、不要なもので家があふれるといったことを防ぐことができるのです。
インセンティブシステムを理解する。
インセンティブシステムとは、”人が何か特定の言動をとったとき、その背景にある要因や、その要因が言動につながるまでの仕組み(p.166)”のことを言います。
お金が動くときや行動するときには、必ず、なぜそれを買うのか、なぜそれをするのかという動機があります。それを深掘りしていく必要があります。自分の中にある欲望に素直になり、自分を見つめることが大切になってくるのです。
市場に評価される方法を学ぶ。
“これまで重要な意思決定は、国や地方公共団体、業界団体や企業、学校や家庭など、組織の中で行われてきました。しかし最近は多くの重要な判断が、市場のダイナミズムの中で行われるようになっています。(p.181)”
かつては、組織の中にいる決定権のある人にサービスが受け入れられれば、安泰でした。しかし、現在はインターネットが普及し、個人のニーズに合ったサービスが受け入れられるようになっています。
筆者は、これを旅行業界を例に説明しています。2015年当時と比べ、宿泊施設を比較するサイトが増えました。口コミを参考に、個人が宿泊するかどうかを決めます。選ばれるかどうかを通して、市場に評価されているのです。
失敗と成功の関係を理解する。
“チャレンジの結果が成功と失敗にわかれるのではなく、失敗とはスタート地点から成功までの途上に存在する学びの機会なのです。(p.200)”
あなたは、「失敗したらどうしよう。」と思うことがありませんか。それは、人間には今のままでいたいという機能がはたらくからです。それをホメオスタシスと言います。
ホメオスタシスに勝ち、成功するまで続けていくと失敗というものが存在しなくなります。失敗は、成功するための学びとなるのです。
学ぶには2つのステップを踏むことが大切だと筆者は言っています。まず、組織から学ぶ。つぎに、市場から学ぶです。インプットしたことを行動してアウトプットするということです。
成長が遅いと感じたら、経験を積むようにしていきましょう。
市場性の高い環境に身を置く。
“市場性の高い場所とは、需要者と供給者が価値を交換する現場や、人間のインセンティブシステムが直接的に働く場所、組織的な意思決定ではなく、市場的な意思決定方法が採用されている環境のことです。(p.214)”
マーケットが存在する場所で活動する必要性があるということになります。言ってみれば、学校と真逆の環境ということになるのでしょうか。学校は、基本的にやることが決まっています。
自分たちで考えると言っても、そこで価値を交換することはありません。疑似的に体験はできても、実際の現場にはかないません。

著者「ちきりん」氏について
関西出身。
2005年開設の社会派ブログ「Chikirinの日記」は、日本有数のアクセスと読者数を誇る。
2011年から文筆活動に専念。
※肩書は当時のものです。
ちきりん氏は、多くの方が、「これからの社会で求められるのは、どんな能力なのか?」という問いに対する答えを伝えたくてこの本を執筆されたそうです。

本の概要
本の概要
- タイトル:マーケット感覚を身につけよう
- 著者 :ちきりん
- 出版社 :ダイヤモンド社
- 初版 :2015年
- ページ数:280p
目次
はじめに
序 もうひとつの能力
1 市場と価値とマーケット感覚
2 市場化する社会
3 マーケット感覚で変わる世の中の見え方
4 すべては「価値」から始まる
5 マーケット感覚を鍛える5つの方法
終 変わらなければ替えられる
さいごに
参考文献
まとめ
「マーケット感覚を身につけるために行動し、変化を楽しむ。」ためには
- 価値を知る
- マーケット感覚を身につける行動をとる
ことが大切になってきます。1年前に、今のような状態であることを誰が予想できたでしょうか。今のような変化を体験したことで、変化を恐れ安定を求めようとすると、今後の変化についていけなくなる可能性が出てきます。
変化を恐れるのではなく、変化を楽しめるようになると、今後への不安がやわらいでいくのかもしれません。
あなたも、この本を読んで、マーケット感覚を身につける方法を知り、変化を楽しめるようになってみませんか。